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【KIYO's Finder】帰国・・ひと月後には再来日です

石川きよです。

マイクさんは学生向けの集中講義(5日間)と、

川崎市、日立市の公共ホールでのプロジェクト、

日本フィルハーモニー交響楽団との大船渡でのプロジェクトを終え、

無事に一時帰国の途につきました。

一時帰国、というのは9月下旬にはまた再来日の予定ですので、

保安検査場に入るマイクさんを見届ける時も

「それではまた!」というより、

どちらかというと「(ロンドンに)行ってらっしゃい!」という気分での見送りでした。

今回の日本滞在中のプログラムのうち、

上野学園大学での集中講義、川崎市での教員向けのトレーニングコース、

日立市での小中学生向けのプロジェクトに同行しました。

行く先々で思うのは、マイクさんは本当に様々な参加者に向けて目的に合わせたプログラムを組み立てるのだな、ということです。

そして、事前に用意したものを、

当日の参加者や場に合わせてフィットさせながら(組み立て直しつつ)

実施して行くのだな、ということです。 (寸前まで変更があり、更に進行しながらも変化することもあるので、

通訳さんも周りのスタッフもある意味自然と柔軟になっていきます。笑)

集中講義では、

サン=サーンスの「Dance Macabre(死の舞踏)」を題材に、

学生たちがワークやリサーチ&プレゼンテーションを行う場面がありました。

これを通じて、この曲の社会背景や他の楽曲や、

作曲家などを結びつけていくことを実践的に学んでいました。

例えばサン=サーンスが後に書いた「動物の謝肉祭」との関連、

グレゴリオ聖歌のひとつ「怒りの日」との関連などです。

音楽的に関連を探ることはもちろん大切なことですが、

曲を構造的に理解したり、

音楽以外の何かと結びつけることは、

物事を概念的に考えたり、アイディアとアイディアをつなげたりする時などにも必要な考え方で、

音楽を通じてこうしたことを学ぶことは大切なことだと考えています。

その他、川崎では小中学校の先生向けのトレーニングコースを、

日立では小中学生向けのワークショッププログラムを実施しました。

こちらも興味深いプログラムでしたので、またこちらのサイトで後日ご報告できればと思います。

石川きよ(石川清隆)

ワークショップ・デザイナー。コーディネーター。

千葉県生まれ。 2006年より財団法人千葉市文化振興財団(現・公益財団法人千葉市文化振興財団)に入職。劇場管理・受付、営業企画課チーフ(総合受付)、財団広報紙制作、公演企画などを担当。

2013年、上野学園大学音楽文化研究センター「音楽ワークショップ・ファシリテーター養成講座(第2期)」修了。以後、マイク・スペンサー氏のWSにてアシスタントなどを務める。

2016年同財団退職。Foto-Musica(フォトムジカ)設立。

現在、公共ホールや学校で、音楽や身体表現のプログラムのコーディネートや、アウトリーチプログラムなどを行う。また、青山学院大学社会情報学部ワークショップデザイナー育成プログラム講師を務める。


About This Page

Mike-san's

Workshop Community ──

 

英国人のヴァイオリニスト「マイクさん」が日本でワークショップを始めて、20年がたちました。

 

音楽を「ソーシャル・テクノロジー」としてさまざまなワークショップをデザインし、大人も子どもも夢中になる学びの場をつくりあげるマイクさんの手法は、ワークショップという言葉が珍しいものではなくなった日本においても、世界においても、まだまだ素晴らしい可能性を秘めたユニークなものです。

ファシリテーターの役割はまだ進化し続けています。

このページは、マイクさんのワークショップのアーカイヴやレポートをすることで、ファシリテーターとしてさらに継続して学びたい人、ワークショップを実践してみたい人、マイクさんファンのゆるやかな連携のサポートのためにできました。

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